平取町 ニセウ廃校 


平取町の山の中に昔炭坑の集落があり、学校の跡が残っていると聞いた。







  まだ仁世宇の入り口。
  鉄塔をみつけた。
  なんのための鉄塔だろう。
  今は風に三角の旗がひるがえっている。

  ニセウ川を川幅一杯に横たわった巨木があった。
  ここから台風の爪痕がずっと続くのだ。
               



          

  すぐそばに廃屋発見。屋根にしなだれかかるツタがとてもきれいだ。
  いずれツタが家を飲み込んでしまいそうな勢い。裏山に山ぶどうをみつけ、食べてみる。
  甘い!
  
  あちらこちらで山ぶどうを見つけるが以外とたくさんなるのは枯れ木のようだ。不思議だ。
  今年は趣向をかえて 山ブドウジャム、山ブドウシロップとたくさん試作。カビが大敵だ。





  台風10号の影響の跡をなぞるように
  ニセウ川にそって車を進める。
  地滑り、崖崩れが続く。
  



  笹原と杉林を交互に見ながらゆく。杉林の下はシダ植物が生い茂り、まるで太古の世界に
  トリップしたようだった。(画像がイマイチ)
  笹原のなかに家が建っていたと思われるのだが、住宅の跡形もない。  笹原に入り
  遠くを見ようと横にしなって倒れた木の上に立ってみたらはじきとばされ転んでしまった。





 
 しばらくすると学校らしき壁面が見えてきた。これだ。小さな学校だ。


  構造はふすまのようにドアをあけると次々と部屋へと続いていくらしい。
  学校にしては変わっている。
  収容できる生徒数は50〜60人程度だろうか。
  アットホームな作りの校舎だ。




  全部で5部屋程。
  屋根もなくなってしまった。
  車道に面した側の壁が四角く
  抜けているのは部屋ごとに外
  に出られるようになっていた
  のか。
     


  振内まで列車が開通したのは昭和33年。するとこの学校が出来たのも大体そのくらいの年代?





  あまりにボウボウと草がおいしげっている。
  しかし壁にはからまるツタの緑や紫がかった赤い色やオレンジ色で美しく彩られ、秋に訪れる
  ことができて良かった。  写真館に写真あり

  しかしここは校舎の跡がなければ全くの林。辺りに集落の跡かたすらない。
  いつ頃閉校したのだろう。今はもう熊がでそうな雰囲気である。
     



  この先に秘境の滝があると人に教えられ、足をのばす。



          

  笹原を抜けると意外に広い場所に出た。家があらわれた。
  奥のほうがひらけていたのだろうか?こんなところにも人がすんでいるんだなぁ、と
  驚きつつよく見ると廃屋だった。まだ何もかも新しそうなこの状態。しかもこの車。
  ここじゃ何かと大変だっただろうな。

  すぐそばの薮の中には廃バスが。かつてはここが終点?

    




  「もう行けないだろう」と何度も思いつつ途中石をどかしたりしながら結局進んでしまった。
  今日ばかりは単独行ではないので心細くはない。
  ここを訪れたのは2003年10月。もう一度台風か大雨が来たら完全に通れないだろう。
            
 



  路頭?
  ニセウではクロムが採れる。
  かつて鵡川から日高まで鉄道が走っていた。金山線だろう。ここニセウにも駅があったのだ。
  富内線は1986年全線廃止された。
        





  更にしばらく進むと滝を発見!

  登ってみると意外と深い滝つぼ
  があった。
  岩肌から流れる飛沫が新鮮だ。
  ここまできた甲斐があった。






  方向転換出来るスペースがある場所まで進みひきかえす。どっちにしろこれ以上進める道が
  なくなっていた。
  ニセウの入り口からここまで約15キロ来たことになる。
  いつになくとても長く感じた。
            




 

           
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